患者
月曜日, 27 12月 2004
先日、広告プロデューサーの方がこう言っていた。「クライアントって患者っていう意味ですから」と。なんていうことのない仕事の話の中でほんとうにポロッと言っていた一言だった。ところが僕には目から鱗の発言だった。妙に納得した。少なくともこの数年、特に自分自身でも場面によってはプロデュース的、営業的な立場を担ってきた中で「クライアント」は「お客様」という意識が強かった。顧客というのが正しいかもしれない。その顧客が望むサービスを提供するのが我々の仕事であることを信じて疑う余地がなかった。そこで「患者」という考え方。今頃気づくなんて、少し恥ずかしかったりもした。その患者へ適切な処方箋を考え、促す。デザイナーやディレクターが専門医であればプロデューサーやプロダクションマネージャーは看護士というところだろうか。デザイナーは患部への最適な治療を施し、プロデューサーは可能な限り患者の負担を軽減させる。たまに救急の患者も搬送され、医師は食事もままならずにまた治療の現場へと急ぐ。手術ともなれば専門医が数名でチームを組んでお互いのポジションを的確に遂行しながら成功へと導く。こうして考えるととっても意義ある仕事なんだなと腑に落ちた。たまに治療の甲斐なく完治しないケースもでてくるだろう。そしてその経験を生かして次の治療へまた挑む。来年はどんな患者がどれくらい来院するのだろう。気を引き締めて望みたい。