成点

映像やWebなどビジネスにしている以上「納期」や「報酬」というものがある。この納期に納品することでほとんどのケースは完成とされる。そしてその対価を報酬としていただき生活の糧にしているのだ。今、楽しんでいるのはこの「完成」の考え方。ほとんどのものづくりに携わる方の考え方としては納品した時点で完成した作品を作り終えた感はないだろう。「もっと時間があればなあ」とか「もっと予算があればなあ」とか釈然としないまま納期が訪れると思われる。もちろん中には作品の完成度うんぬんというよりはそのプロジェクトを終えるその達成感がものづくりの節目と考える方もいるだろう。以前にも書いたが僕はこの完成という考え方は「秩序を成す基点」としている。完成とは完結でもなく、回答でもない。むしろ言葉としては「成点」とでも言いたい。作品はまた別の機会に再生される可能性を秘めたまま一端、成点で静止される。そんな考え方だ。完成させようと思うとなんだか釈然としなくても、対価に見合った成点までをまずは目指そうと考えるとなぜか自由に感じる。姿勢としてその対価にみあった未完成(成点)という尺度で自由に生み出したいと考え始めた。おのずと過去に止まったままの成点が沢山見えてくる。一時停止のボタンを押されたままの作品は次の機会を待っている。そして、新しい環境の下、再び動き始める。

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