動く壁紙

1年以上も前の話になりますが、雑誌「ブレーン」にて「見る映像から感じる映像へのシフト」の取材記事に掲載されたことがある。その時の話の軸は空間においての映像の役割。ファッションショーという特異な空間においての映像を記事にしました。そして、空間映像のひとつの軸として、ここ数年、時間を見つけては取り組んできた自主企画に「Living Contemporary Motion Graphics」というものがある。これ、つまりリヴィングルームのためのモーショングラフィックスという考え方なんですが、もっともっと分かりやすく言ってしまえば「リヴィングのための動く壁紙」です。昭和の時代に豊かな暮らしの象徴として居間の一番いい場所に鎮座したテレビは時代の遍歴を経ていろいろなものにその地位を奪われていきました。そして、同時に高画質、大画面を要求されて、なんだか必死にリヴィングに居座ろうとする姿は僕のように映像をデザインするものにとっては応援すらしたくなってきます。DVDやらテレビ番組やらのエンターテイメントの「積極的に見るもの」の一方で「<ながら>のための映像」の創出です。いくつかは実際に制作して映像フェスティバル的なものに出品しましたが、単なる小作品と解釈されることも多く、不完全燃焼のままです。発表する場所もわからない。以前在籍していた会社が運営している「D&DEPARTMENT」のカフェダイナーで壁に投影していました。好評は得ていたようですが、やはり「お茶の間」に提供したい。特に「デザイナーズ」なんていうふれこみのマンションのリヴィングなんかにはもってこいのはず。何年も言い続けていて反応も薄いので、どうしたものかななんて考えていたのですが、ところが、どっこい、するどい方もいらっっしゃる。昨日、久しぶりに人に動く壁紙の話をしました。プロジェクトになるといいですね。映像の特集を考えている雑誌編集者の方、住まいの空間のこれからを考えている雑誌編集者の方、「リヴィング」と「映像」を一緒に掘り下げませんか? メールお待ちしています。

Comments are closed.