控えめと主張
水曜日, 9 11月 2005
最近手がけた作品について海外の友人などからいくつかメールをいただいた。友人ということもありますが、遠慮のない歯に衣着せぬ物言いです(笑)。ズバズバと「ここが好き」「ここが嫌い」とありがたくも書き連ねてきます。でもNew Yorkのブルックリンの友人からはやはりブラックっぽいコメントでまた面白いし、イタリアのブランドのプレスの友人からはそれらしい雰囲気の言葉が続きます。しかし、どれも先の「好き」「嫌い」がはっきりしていて主張などを感じます。そういうメールを目の当たりにすると、日本のカルチャーはそこに匿名性がなければ自分の意見をはっきりと主張することが少ないですね。「好き」などの褒めるような言葉は「いいと思います」「悪くない」みたいな控えめな言葉で表現し、「嫌い」などのやや批判的なものはその話題に触れないか、「好きな人もいる」みたいな一般論にしてしまったり。好き嫌いをはっきり主張することにいちいち勇気はいらないと思います、僕は。勇気はもっと大きなことに使うべきで、こういう日本的な控えめな表現はポジティヴにとらえれば、「控えめ」ということを美徳として、認識した上で主張をすることが重要だと思うんです。おのずと日本古文の恋文の表現などが気になってきます。ブルックリンの友人のメールをきっかけに、平安古文を読み始める。面白い展開だなあ。