感謝と目標と感動

遅ればせながら家族でグレゴリー・コルベールの「ashes and snow」展を見に行きました。いろんなメディアで写真自体は目にしていましたし、早々にこの展覧会の図録だけは手に入れて、じっくりと写真は見ていました。「いい写真だなあ」とじんわりとくるものに、やはり坂茂さんの建築とともに見たいと思いました。そして、できたら家族で、と。そこで、僕は今までに無い経験をしました。会場に入ってひとつめの写真から涙が止まらなくなってしまったのです。会場はまだまだ先があるというのに、ワンワン泣いてしまい子供達に心配される始末。ただでさえ美術館では進むのが遅い僕に子供達は気を使ってくれて、ひとり、長袖Tシャツの袖をびしょびしょにしながらしっかりと目に焼き付けました。帰り道に息子が言った一言、「あの子とトラは友達なんだね」。本当はトラじゃないのですが、そんなことより、この写真が伝えたいメッセージが子供達にはきちんと伝わっている。子供達は確か、足早にささーっと観て会場を出たはず。大人は感じるのに何時間もかかるのに、子供達には1秒観ただけで伝わっている。子供の感性に驚き、そして、あらためて作品に感謝しました。「楽しいゴミの美術館」と言ってはしゃぐ子供達を見て、グレゴリー、坂さん、そしてこの展覧会を主催してくれた人たちに感謝の気持ちでいっぱいです。僕は展覧会で、観ながらこんなに目が腫れるまで涙を流したのは初めての経験です。自分もこんな作品を残したいと作り手として思いました。もう1日経っているのにまだじんわりと溢れ出す感情の余韻が残っています。感謝と目標と感動をくれた素敵な展覧会。こんな展覧会にまた巡り会えたらいいですね。お子様がいらっしゃる方は是非、足を運んでください。きっと、きっと、何かが伝わります。口べたな大人達が本当に子供達に伝えたいこと。かわりに伝えてくれるはずです。

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